S-Collection株式会社 メディアについて

S-Collection株式会社のWEBメディアを中心としたメディア事業

未来をつくる新たな領域~ネットとリアルの融合~

現在、世界でホットなテーマとは

ネットとリアルの融合という新しいビジネススタイルがあります。ユーザーがネットやリアルといった複数のサービスを、違和感なく自由気ままに利用できる状態のことをいいます。

O2O(オンライン・ツー・オフライン)というキーワードが注目され始めたのは、2011年後半からでした。オンラインからオフラインへの一方通行ではなく、オフラインからオンラインへの流れも大きくなっており、双方向のマーケティングと呼ばれています。
オンラインからオフラインへの送客、つまりオンライン上で実店舗への来店を促すような施策を打ち、実店舗での購買につなげることを目的とした小売事業の戦略があります。普及し始めた当初は、「クーポンを配信し店舗に来てもらう」というクーポン型O2Oが主流でした。しかし、最近では位置情報やNFC(近距離無線通信技術)、音波など最新技術を活用した取り組みも見られるようになりました。

ネットから実店舗へ誘導するという流通から、新しい流通革命=新しい小売革命と表現する方もいるほど、ネットとリアルの融合は現在、世界でホットなテーマといえるでしょう。

 

1.O2Oの市場規模を年代別に紹介!

O2Oは、2009年にアメリカで誕生し2011年に日本に入ってきましたが、原型となるネットから実店舗へ誘導するという集客活動は、以前から行われていました。

1990年代後半にECサイトの需要が増え、「楽天市場」のサービスが開始、96年には現代のO2O代表格で、クーポン配信サイトの基礎を築いた「ぐるなび」が登場します。
2004年に株式会社NTTドコモが、現金やカードを携帯電話にまとめて持ち歩くことができるおサイフケータイ
FeliCaフェリカを発売しました。
その後、日本マクドナルド株式会社の「かざすクーポン」は、画面を見せる必要がないクーポンとして新境地を開きました。「かざすクーポン」は来店ごとにスタンプが付与されるスタンプラリーのような達成感が、学生世代にマッチし爆発的に広がりました。
2008年にスマートフォンが発売されると、O2Oはより多彩でより複雑に進化していきます。

一方この頃から、ECサイトやショッピングアプリの台頭により、時代はオムニチャネルという、ネットを通じて来店しなくても同様のサービスが受けられる試みに注目が集まります。ネット通販による購買が進み、小売店の実店舗は苦戦を強いられ、O2Oを利用した来店集客の必要性が高まり、O2O戦略は現代の形に移り変わりました。

 

2.ポケモンGOから考えるO2Oの市場規模とは

ポケモンGOは2016年のリリースからO2Oビジネスの先駆者となったアプリです。

もともと、位置情報サービスとO2Oは相性がよく、来店ポイントの付与や近隣の店舗を探す機能などで活用されてきました。通常はクーポンなどで集客していた顧客を、「レアポケモン」という人気コンテンツならではの方法で誘導するのが、この「ポケモンGO」のマーケティングです。

また、「ポケストップ」「ジム」など現実の建物に紐付けた仮想施設が登場し、実際にある公共の建物や特定の店舗が「ポケストップ」に設定されています。ポケモン集めの必須アイテムが配布されるので、ユーザーはその場へ行き、アイテムを受け取る必要があります。

これは「スポンサードロケーション」と呼ばれるマーケティング手法で、「ポケモンGO」ユーザーを呼び込み、店舗の顧客にする施策です。ポケモンGOのために通勤ルートを変更したというプレーヤーもいるほど、大きな集客効果が期待できます。

日本のO2Oは時代の変遷とともに形を変え、ニーズに応えて進化してきました。小売店で確認した商品をその場では買わず、ネット通販で店頭より安い価格で購入するショールーミング」の問題は残っているものの、クリック数によって課金される広告であるPPCマーケティング」や「ポケモンGO」を始めとする新しいサービスも誕生しました。これからも市場は更に拡大すると予想されています。

独自路線を発展させるアジア圏や、百貨店を中心に展開するアメリカなど、O2Oは今や世界規模のスタンダードになりつつあります。